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ドロットニングホルムの王領地 | 世界遺産を巡る旅
注目情報
イタリア・オペラを代表する作曲家ヴェルディの傑作「仮面舞踏会」。史実にもとづいて描かれた物語のクライマックスで、主人公のスウェーデン国王は遺恨を抱く貴族によって暗殺されます。実際に国王グスタフ3世が凶弾に倒れるのはストックホルム市内のオペラ劇場ですが、国王にまつわる悲劇を思い起こさせる宮殿が、ストックホルム郊外の小島に立つ世界遺産ドロットニングホルムです。 写真を拡大する⇒
建物が完成したのは1686年。バロック様式の庭園には劇場や中国風の家屋が設けられ、当時は「北欧のヴェルサイユ宮殿」の異名をとるほど豪華絢爛な建築物としてヨーロッパ中に名を馳せていました。
その後、18世紀半ばに宮殿はプロイセン王女ロヴィーサ・ウルリカの結婚のご祝儀として当時のスウェーデン国王フレドリク1世から夫妻にプレゼントされます。ロヴィーサは宮殿内に劇場やギャラリー、図書館などを設けて文化活動の拠点とし、ますます宮殿を充実させました。その意を汲んだのがロヴィーサの息子で1771年にスウェーデン国王となったグスタフ3世です。 写真を拡大する⇒
18世紀末に強大な権力を持つ国王として君臨しただけでなく、芸術愛好家でもあったグスタフ3世は宮殿をこよなく愛し、劇場でオペラを楽しんだり、晩餐会や舞踏会を催したといわれます。
今日そんなグスタフ3世時代の華やかさをまるで再現するかのようににぎわうのが、5月末から盛夏にかけて催されるドロットニングホルム芸術祭の会期中です。昨今のオペラでは物語の舞台を現代に移しかえたり、現代的な衣装を身につけさせて上演される作品が少なくありませんが、この祭典の特徴はバロック期に人気を呼んだオペラやバレエを当時そのままの姿で上演すること。出演者の衣装はもちろん、オーケストラピットで音楽を奏でる演奏家もカツラをかぶり、古い衣装を身に着けています。
政敵の凶弾に倒れたグスタフ3世に想いをはせながら、バロック期そのままの舞台芸術を堪能する。スウェーデンを代表する世界遺産では、時を忘れさせるひと時が味わえるに違いありません。

| 英文名 | Royal Domain of Drottningholm |
|---|---|
| 仏文名 | Domaine royal de Drottningholm |
| 登録区分 | 文化遺産 |
| 登録年 | 1991年 |
| ホームページ | ユネスコ公式サイト(英語) |
| 登録基準 | (iv) |
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