ストラスブールのグラン・ディル | 世界遺産を巡る旅

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ライン渓谷中流上部ストラスブールのグラン・ディル ウィ―ン歴史地区

素朴さ漂う聖夜の市はクリスマスツリー発祥の地

素朴さ漂う聖夜の市はクリスマスツリー発祥の地
Photo : (c) Genevieve Engel

ドイツの文豪ゲーテをして、「比べるものがないほど美しい」と言わしめたフランスのドイツ国境の都市ストラスブール。町はいつ訪れても活気に満ちていますが、ひと際輝きを増すのがクリスマスシーズンです。それもそのはず。ここストラスブールは、もみの木を花、卵、ロウソクなどで飾るクリスマスツリー発祥の地といわれているからです。 写真を拡大する⇒

たとえば世界遺産に登録されたイル川の中州「グラン・ディル」にあるブログリー広場。きらびやかな飾り付けがまばゆい全長300mほどの細長い広場は、クリスマスならではの飲み物グリューヴァインや焼き菓子シュトーレン、そしてさまざまなオーナメント、贈答グッズを扱う露店で埋め尽くされ、週末ともなると家族連れやカップルで大にぎわい。近くのクレベール広場では、イルミネーションに輝く大きなツリーにも出会うことができます。

 
素朴さ漂う聖夜の市はクリスマスツリー発祥の地
Photo : (c) Genevieve Engel

こうしたクリスマスの光景を温かく見守っているのが、142mの尖塔を誇るバラ色のノートルダム大聖堂です。創建はロマネスク様式全盛時代の11世紀ですが、たびたび火災に見舞われたため、15世紀にゴシック様式の教会として生まれかわりました。聖堂内に一歩足を踏み入れると、幻想的な世界を描いたステンドグラス、旧約聖書のエピソード「最後の審判」をテーマにした「天使の柱」など歴史的な美術工芸品がずらり。からくり時計の元祖ともいわれる「天文時計」も見逃せません。 写真を拡大する⇒

まるで中世の町に迷い込んだかのような白壁に木組みの家が続く、近くの「プティット・フランス」地区も年の瀬はいつにも増して華やいでいます。

ストラスブールの言葉の意味は「街道の町」。その名の通り、町はヨーロッパの交易の要所として発展し豊かさを享受してきました。しかし繁栄をおう歌した分、17世紀以降は周辺諸国の利権争いに巻き込まれ、激動の歴史に翻弄されることになります。

18世紀後半の普仏戦争後にドイツに編入され、フランス語の授業が続けられなくなった学校の物語「最後の授業」(作アルフォンス・ドーデ)の舞台が、ここストラスブールであったことを思い浮かべる人も多いことでしょう。その日先生は「ある民族が奴隸になってつながれたとしても、母国語を忘れないでいる限りはその牢獄の鍵を握っているのと同じこと」と生徒に説いたと書かれています。そんな過去への反省を込めてなのか、町に置かれたのがEU(欧州連合)の議会です。いわば分断と略奪の象徴から統合と団結をモットーに掲げるヨーロッパの町として、ストラスブールは生まれ変わったといえるのかもしれません。

ちなみにヨーロッパでクリスマスにもみの木を飾るようになったのは、16世紀。どこの町から始まったかという点では諸説がふんぷんとしていますが、1539年にストラスブールにツリーがお目見えしたという記述が教会の文書で確認されています。 またやはりツリーのルーツといわれる南西約100kmのアルザスの町タンでは毎年6月30日の夜に、高さ数メートルの3本のもみの木に点火する伝統行事「もみの木の火入れ」がおこなわれます。
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基本データ
英文名 Strasbourg ? Grande ile
仏文名 Strasbourg ? Grande ile
登録区分 文化遺産
登録年 1988年
ホームページ ユネスコ公式サイト(英語)
登録基準 (i)(ii)(iv)
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世界遺産クイズ 第2問

日光の東照宮をはじめとする寺社は「日光の社寺」として1999年に世界遺産に登録されましたが、対象になっている建造物はすべてあわせて何棟あるでしょうか?

A. 「8棟」
B. 「23棟」
C. 「65棟」
D. 「103棟」
答えは次のページへ⇒
 
第1問の答

 正解はBのドゥブロヴニクです。
ドゥブロヴニク旧市街は旧ユーゴスラビアの内戦によって街が壊滅的な打撃を受け、危機遺産に指定されました。しかし昔の資料を基に建物を以前と同じように復元・修復するなど、市民や外国人ボランティアらのたゆみない努力によってかつての姿を取り戻し、今ではふつうの世界遺産として登録されています。
現在ユネスコによって危機遺産に登録されている物件はあわせて30件。
このうち設問にあげられていたエクアドルの「ガラパゴス諸島」は観光客らの増大が貴重な生態系に悪影響を与えている点、イランの「バムとその文化的景観」は大規模な地震によって建造物などが崩壊の危機に瀕している点、「ドレスデン・エルベ渓谷」は新しい橋が建設されると美しい景観をそこなう可能性が高いという点によって、それぞれ危機遺産に指定されています。
 
ライン渓谷中流上部ストラスブールのグラン・ディル ウィ―ン歴史地区
Photo : Weihnachtsmarkt der Nationen GmbH
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