
広告
千葉県は成田市。田園広がる傾斜地に建つ「大和の湯」は驚くほどオシャレな入浴施設だ。設計は羽深隆雄氏。谷川温泉「仙寿庵」などの旅館建築でも知られる和風モダン建築の第一人者だ。話には聞いていたが、実際に行ってみてびっくりした。ロビーには流木のオブジェやアジアンテイストなチェアが置かれ高級旅館のようなムード。
男女の浴室は日替わりで、今回入浴したA館は内湯温泉にジェットバス、階段を下って行くと露天風呂、階段を上がると展望サウナ。浴室自体はそう広くはないが、すりガラスや天井の高さを確保するなどして、狭苦しくは感じない。露天は竹を用いた曲線の天井に、航空機の部品を彷彿とさせる鉄の柱、目隠しはあるが眺めも楽しめる。夜には、成田線の電車が銀河鉄道のように走り、空には飛行機のライトがまたたく。「昼は印旛沼と田園の風景が広がります。冬には富士山の見える日もあるんですよ」とスタッフの方。
お湯は濃い麦茶色。成分がしくしくと肌に染みこんでくる濃厚なお湯だ。成分総計は9166mg/kg。舐めるとかなりしょっぱく、黒湯ならではの匂いもある。すべすべとしているのは弱アルカリ性のためか。冬には嬉しいよくあたたまるお湯だ。湯量は毎分150リットル。浴槽内のお湯は循環ろ過させ、湯口からは加熱した温泉を注いでいる。毎日湯を抜いて掃除しているのだそうで清潔感がある。
こちらの施設、日帰り温泉では珍しく小学生未満の子供はお断り。また喫煙スペースの一切ない全館禁煙となっている。賛否あろうがお客さんを限定することで、落ち着いた大人のムードが保たれているように思われる。スタッフに聞くと休日はかなり混雑するとのこと。静かなムードを楽しめる平日がおすすめだ。
温泉ライター歴19年。国内外で浸かったお湯は千湯以上。肌でpHを感じ、飲んで湯の成分を確かめるのを信条に、温泉行脚の日々を過ごす。温泉入浴剤にもこだわりあり。
旅行誌などで温泉記事を執筆中。日本温泉地域学会員
このページ上に表示される記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。