オーストラリアの旅

オーストラリアの旅

Introduction

不思議な力で私たちを魅了する国、オーストラリア。だがこの国にひかれるのは、世界のあちこちで地図を広げ、はるかな南半球に浮かぶこの謎めいた陸地の塊に思いをはせる人々ばかりではない。オーストラリアに暮らし、ゆっくり時間をかけて国を探訪できる人々でさえ、自分たちの巨大な裏庭はまだまだ本当の姿を見せ始めたばかりだと感じている。オーストラリアをどれだけ旅しても、新たな旅の可能性が尽きることはないが、それは単に広いからというだけではない。オーストラリアはどんな旅行プランにも収まりきらない、時間の枠を超えた壮大な魅力を持つ国なのだ。

街へ出れば、最新ファッションで彩られたブティックやにぎやかなレストランが混然と建ち並び、人々は活気に満ちている。だが一歩美術館へ足を踏み入れればそこは別世界。ときにワイングラスを傾けて、優雅な時の流れに身をまかせるのもいいだろう。内陸部に足を向ければ、ビールだらけの騒々しいパブや、4WDの車体をガンガン突き上げる悪路が、あなたを待ち受けているだろう。だがそれも、ゆっくり静かに巻き起こるアウトバックの砂埃や、信じがたいほどに美しい夕日の前には、ただ沈黙するのみだ。まっすぐな道路があまりにも長く続き、どれだけスピードを上げようが前に進んでいないように感じられる場所もある。海岸沿いへ出たら、打ち寄せる波しぶきのかおりを楽しもう。自転車で山を一気に駆け下りるのもいい。最後は華やかな珊瑚の海へダイビング。だがその前に、熱帯雨林の懐にいだかれてたっぷり深呼吸することも忘れずに。浜辺でゆったり過ごせば、いつの間にかビーチをひとり占め、なんてこともある。

だが、どこにいても変わらないことがひとつだけある。オーストラリアを旅する人はみな、不思議と同じことで迷ってしまうのだ。最初にどこへ行こうかと…。

旅の準備

Getting Started

オーストラリアという国は総じて旅行者に親切で、観光に対する意識も高く、どんな予算でも旅を楽しむことができる。広大な景観をもつ国だけに、遠隔地域での移動や全土を横断するには莫大な時間がかかることがある。したがって、旅のキーワードは「時間」だ。何を見たいか、交通手段はどうするかを決めた上で、目的地への所要時間を少なく見積もっていないか確認しよう。

いつ行くか

実のところ、年中どんな時期でも、オーストラリアの「どこかしら」は旅に適している。天候に関しては、南部が寒い時でも北部や中央部は素晴らしい天気の日が続くし、北部では暑すぎて汗ばむ頃に、南部諸州は最も快適な季節を迎える。また夏に食とワインの祭典が多数催されるほか、フェスティバルやさまざまなイベントは毎月催されている。年始を彩る大々的なジャズやロックの演奏会を皮切りに、年のなかばには芸術祭や風変わりなビア・キャン・レガッタ(ビール缶で作った船のレース)があり、オーストラリアン・フットボールの決勝戦、競馬やヨット競技会と続き年末を迎える。

オーストラリアの季節はヨーロッパや北アメリカとは正反対だ。夏は12〜2月。ほぼ全土で日が長く、水泳やアウトドア活動におあつらえ向きの天候になる。いうまでもなく、この時期がオーストラリア観光のハイシーズンだ。6〜8月は冬で、南へ行くほど気温が下がる。表向きは観光シーズンとされていないが、北部では雨期の湿気が収まり気温もぐっと快適になるため、旅行者が北部へ向かう時期でもある(乾期はだいたい4〜9月、雨期は10〜3月で、特に1月以降は激しい雨が続く)。秋(3〜5月)と春(9〜11月)は極端な天気にはならず、過ごしやすい。

「まだなのか?」とイライラする地元行楽客にまじって混雑した道を走ったり、交通機関の座席、ホテルの客室やキャンプ・サイト、レストランのテーブルや人気アトラクションの特等席などを争うのはごめんという人は、学校の休暇中や祝日には人気スポットに近づかないことだ。またこの時期には、宿泊施設からガソリンに至るまで、あらゆるものが自然と値上がりし、首をかしげることになりかねない。

注目情報

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Photos © 記載の写真家。Lonely Planet Images より掲載、使用許可は右記のURLから可能 www.lonelyplanetimages.com

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