国立公園

シンプソン砂漠国立公園
Simpson Desert National Park

クイーンズランド州

バーズヴィルの西80kmに広がる乾いた大地、シンプソン・デザート国立公園は総面積1万km2で、クイーンズランド州内で最も大きい国立公園である。バーズヴィル・トラックなら普通乗用車でも十分走行できるが、 シンプソン砂漠へ行く場合は4WDに加えそれなりの装備が必要になる。 公式には、砂漠の横断には最低2台の4WDから成るグループで行動し、万一救援が必要になったときに備えて無線装置を携帯するよう勧告されている。無線の代わりに衛星電話(satellite phone)をバーズヴィルの警察署(TEL:07-4656-3220)で借りてもよい。料金は1日$23で、旅行が終わればサウス・オーストラリア州のマレエMaree の警察署( TEL:08-8675-8346 )に機器を返却することになっている。公園の横断には許可が必要なので、バーズヴィルのQPWS事務所(TEL:07-4652-7333・Billabong BlvdとJardine Stの角)か、町のガソリンスタンドで申請すれば取得できる。さらに詳細についてはバーズヴィルのQPWS事務所に問い合わせてほしい。公園内のサウス・オーストラリア州に属する部分については別の許可が必要なので、サウス・オーストラリア国立公園・野生動物局 South Australian National Parks & Wildlife Service(TEL:1800-816-078)に申請すること。

フランクリン・ゴードン・ワイルド・リバーズ国立公園
Franklin-Gordon Wild Rivers National Park

タスマニア州

世界遺産に登録された公園。フランクリン川とオルガ川Olga Riverの流域、ゴードン川の一部、フレンチマン・キャップ Frenchmans Capと呼ばれるブッシュ・ウォーキングと登山に適した地域が含まれる。この地特有の植物種が多く、クティキナ洞窟 Kutikina Caveには、考古学上重要なアボリジニの遺跡が残る。

公園の大部分は人が入り込めない多雨林だが、北の端をライエル・ハイウェイLyell Hwyが横切り、この道から出発する短いウォーキング・ルートもいくつかある。ドナヒーズ・ヒル Donaghys Hillへのハイキング(往復40分)もそのひとつで、フランクリン川や、フレンチマン・キャップのドーム型をした白い珪岩を眺めることができる。また、ネルソン滝 Nelson Falls(往復20分)へのルートもある。

パーヌルル(バングル・バングル)国立公園
Purnululu (Bungle Bungle) National Park

ウェスタン・オーストラリア州

広さ3000km2のパーヌルル国立公園は、たぐいまれなバングル・バングル山脈を内包している。有名な横縞模様の岩山が連なり、乾季には膨大な数の訪問者を引き付けている。驚くべきことに、これらの岩山は1980年代に“発見”されたばかりで(ただし、キジャ族の人々には非常になじみ深いものだった)、公園は1987年に設立された。2003年には、バングル・バングルは世界遺産に登録されている。“パーヌルル”という名前は、地元のキジャ族の方言で“砂岩”を意味し、バングル・バングルは、このあたりではよく見かける草“バンドル・バンドルbundle bundle”を綴り間違えたものと考えられている。

独特の丸みを帯びた岩山は、砂岩とでこぼこしたれき岩(小石の間が粘土や砂で埋められた岩)でできていて、縞模様はその層が含むことができる水の量を反映している。縞の濃い色の層は、より多くの水が浸透し、藻が繁殖したことをあらわしており、明るい色の層は、鉄とマンガンでできているため、あまり水が浸透しない。しかし、この公園は、アボリジニのアート・ギャラリーとしても有名だ。さらに、峡谷の中に隠れた美しい天然プールがあり、多くの野生動物が引き寄せられている。ツメオワラビーnailtail wallabies、130種以上の鳥類などを見ることができる。

公園の主な見どころはどれも、いくらか足を使わなければたどり着けない。北のエキドナ・キャズム Echidna Chasmと南のカセドラル峡谷 Cathedral Gorgeは、どちらも駐車場から約1時間の道のり。そびえ立つピカニニ峡谷 Piccaninny Gorgeまでは往復18kmで、歩いて8〜10時間かかるので、どこかで1泊することになる。公園北部の立ち入り禁止の峡谷は、空からのみ見ることができる。

公園が開園しているのは4〜12月の間のみ。車で行く場合、ハイウェイから公園へ向かう道が、ワーマンWarmunの53km南から延びている。脇道に入ったら、でこぼこの四輪駆動車道を52km進み、3本の道が交わるスリー・ウェイズThree Waysの合流点に出る。ここから20分北へ進むとクラジョン・キャンプ Kurrajong Camp、45分南へ進むとワラディ・キャンプ Walardi Campだ。どちらにも真水とトイレがあり、キャンプ料金は1人$9。

ツアー

カナナラのホステルは、四輪駆動車でのキャンプ・ツアー(2日間$320、3日間$475)を行っている。もっとひとっ飛びに公園を目指すなら、イースト・キンバリー・ツアーズ East Kimberley Tours(TEL:08-9168-2213・www.eastkimberley・ tours.com.au)に、飛行機で乗り入れてキャビンで1泊するツアーがあり、料金は$995。キンバリーを何日かかけてめぐるツアーの中にパーヌルルを取り入れている業者も何軒かある。

ヘリコプターや軽飛行機での遊覧飛行を体験できるが、ヘリコプターのほうがずっと岩山の近くまで行くことができる。ハイルワークWA Heliwork WA(08-9169-1300)は、30分のヘリコプターでの遊覧が、ワーマンからで$220、パーヌルルからで$200。オアシス・エア Oasis Air(08-9168-6462)は、ホールズ・クリークから80分の飛行機でのフライトを行っている($170)。

グレート・バリア・リーフ
Great Barrier Reef

クイーンズランド州

万里の長城よりも長く、宇宙から見える唯一の生物であるグレート・バリア・リーフは自然界の七不思議のひとつに数えられている。凝集した色とりどりのサンゴがクイーンズランドの海岸線に沿って延び、地球上で最大のサンゴ礁となっている。2600個ものサンゴ礁が海岸線と平行に帯状に連なり、その間の浅い海にいくつもの小さなサンゴ礁が点在しているのだ。

科学者たちは親しみを込めてGBRというニックネームで呼んでいる。また、NASAの宇宙飛行士たちは「太平洋の顔についた白い傷跡」と称した。BBCのテレビ番組で取り上げられた「死ぬまでに一度は見たい景色」では、グランドキャニオンについで第2位にランクされていた。私たちはグレート・バリア・リーフこそ一番だと思うのだが?

ハイライト

全長:2000km、バンダバーグBundabergの北からトレス海峡Torres Straitまで。

幅:最も広いところで80km

海岸線からの距離:南部で300km、北部で30km

形成時期:推定で60万年前から1800万年前(現在でも議論が続いている)

小さなひとつのサンゴが巨大なサンゴ礁へと成長するまで

微小な生物であるサンゴのポリプがグレート・バリア・リーフをはじめ各地のサンゴ礁を形成している。サンゴはすべて原始的な腔腸生物(内部が空洞の袋のような形状)で先端に触手を持っている。サンゴ礁を作りあげるのは、軟らかい種類ではなく硬いサンゴである。これらのサンゴは柔らかな体を外敵から保護するため、微量の炭酸カルシウムを分泌して、外側に骨格のようなものを形成している。ポリプが死ぬとその上に新しいポリプが育ち、こうして何十億もの骨が凝結して自然の土塁のように成長し続けるのである。

ポリプの種類によって形成する構造が異なり、枝状、脳のような塊状、平らな皿のようなものやテーブル状のサンゴなど、形はさまざまである。ただし、太陽光が必要だという点だけはすべてのサンゴに共通しており、そのため水深30mより深い場所に生育するサンゴはほとんどない。サンゴの骨格は白色である。まるで万華鏡のような美しいサンゴ礁の色彩は、実は生きたサンゴのポリプの色なのである。

グレート・バリア・リーフで最も壮観な眺めのひとつが、春の終わりから初夏頃の満月後2、3日の間だけ見ることができるサンゴの産卵だ。夜間、おびただしい数の卵が海中に放たれるのである。精子と卵子がくっついた小さな塊が肉眼でも観察できる。その様子はさながら壮大な海中の雪嵐である。

豆知識

サンゴ礁を含め海の環境は地球上の生態系のなかでも最も素晴らしい生物の多様性を示している。それは熱帯雨林をも上回る。グレート・バリア・リーフにはクジラやイルカ、ジュゴンなどの海中哺乳類が生息している。今でも新種の生物が発見され続けているが、ここに住む動植物の数は次のとおりである。

  • 魚類1500種
  • サンゴ400種
  • 貝類およびそのたの軟体動物4000種
  • 棘皮動物(ナマコ、ヒトデなど)800種
  • 海藻500種
  • 鳥類200種
  • 海綿動物1500種

... そして6種のカメがいる。

グレート・バリア・リーフの分類

サンゴ礁は大きく3つに分類することができる。裾礁(fringing reef)、堡礁(barrier reef)、台礁(platform reef)である。

堡礁はサンゴ礁のなかでも外側、海側の辺縁部分にあり、大陸棚の縁部分に沿って普通は途切れることなく連なって発達する。

台礁は堡礁の陸側に発達し、サンゴ礁の島々を形成することが多い。サンゴ礁が満潮時の海面を上回る高さになると島になる。サンゴの死骸は波に洗われて砕けて砂になり、時には植物が根を張ることもある。グレート・バリア・リーフにも有名なサンゴ礁の島が数多くある。ケアンズから近いグリーン島Green Islandやポート・ダグラス近くのロウ諸島Low Isles、グラッドストンGladstone沖のヘロン島Heron Island、バンダバーグの北にあるレディ・マスグレイブ島Lady Musgrave Islandなどがそうである。

より海岸の近くにくると、丘陵などの多い大陸に近い地形の島を囲む形で裾礁が見られる。グレートケッペル島、ウィットサンデー諸島の大部分、ヒンチンブルック島やダンク島などはかつて大陸沿岸地域をなす山々の頂であったが、海面の上昇によって山地のほとんどが海中に沈み、山頂だけが海上に残ったのである。現在、これらの島々はビーチの近くでサンゴ礁を見られる場所として人気がある。またバンダバーグ近郊のように、裾礁が大陸との境界線にもなっている場所もある。

グレート・バリア・リーフの温度

「グレート・バリア・リーフは最近危機的状況にあると聞きますが、いったいどうなっているのですか?」 サンゴのポリプの生育に必要な水温は17.5〜28ーCで、沈殿物が多すぎると生きられない。地球の温暖化とエル・ニーニョ現象のために世界各地で海水温の異常上昇が発生することがある。その結果、色鮮やかな生きたポリプが死滅し後に白い死骸だけが残るブリーチという現象が発生する。海の汚染もサンゴに悪影響を及ぼすほか、オニヒトデによる長期的な影響を疑う声も根強い。これらを考え合わせれば、40年後には地球上からサンゴ礁が姿を消してしまうだろうという悲観的な予測をする人もいる。

グレート・バリア・リーフ海洋公園事務局 (07-4750-0700 Reef HQ bldg, Townsville)ではほとんどのサンゴ礁の状況を監視している。ブリーチの発生状況を観測し、動植物を採ることを禁じている。

注目情報

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