
30年ほど前まで、古代の西太平洋の人々に遠洋航海ができたと考える人類学者はほとんどいなかった。というのも多くのヨーロッパ人が遠くまで航海し始めたのは、六分儀やクロノメーターなどの航海器具や、図面や地図を作成するための道具が使用できるようになった15世紀以降だったからである。
この一般的な考えが破棄されたのは、1976年にハワイに本拠を置くポリネシア航海協会が、古代ハワイの航海カヌーを再現したホクレア号Hokule‘aを進水させてからである。ホクレア号は、昔からポリネシアで用いられた航行手段、太陽、月、星、風向き、海の潮流、雲と波の様子のみでタヒチへの4800マイル(7680km)の往復航海を成し遂げた。
現在、ホクレア号は太平洋で8度の大航海を行い、10万マイル(16万1000km)以上航行し、ハワイとその他の太平洋の島民にとって、自分たちの文化を誇る大切なシンボルとなっている。
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