
アイアンマン・トライアスロン世界選手権は、2.4マイル(3.9km)の水泳、112マイル(180km)の自転車、26.2マイル(42.2km)のマラソンを連続して行う精も根も尽きるような競技。これをすべて17時間以内に行わなければならないが、一流の選手たちはその約半分の時間でゴールしてしまう。1996年にベルギーのラク・バン・リアーデが、現在の男子世界記録8時間4分を出し、女子の世界記録は、アメリカのパウラ・ニュービー・フレイジャーが1992年に出した8時間55分。
厳しいコナkona(風下側)のコンディションが、普通のトライアスロン以上にこの大会を究極の耐久レースにしている。溶岩の大地に反射する熱は、通常100°F(約38℃)を超え、脱水症状や熱中症の克服も大きな課題となる。多くの参加者が、環境に慣れるためだけに、大会の何週間か前にハワイにやって来る。大会当日は、7000人近いボランティアが、140マイル(224km)のコースに列をなして、1万2500ガロン(5万6875L)もの水を選手に手渡す。これは選手1人当たり8ガロン(約36L)にもなる。
こうした過酷さに耐えて1位でゴールした選手には、男女それぞれ10万ドルの賞金が与えられる。1日の稼ぎとしては悪くない。選手への賞金総額は32万5000ドルにも及ぶ。大会は毎年10月、ビッグアイランドのコナ・コーストKona Coastで行われる。
1978年に初めて開かれたときには、わずか15人しか参加せず、第2回大会後、スポーツ・イラストレイテッド誌に「狂気の沙汰」と評された。1980年には、ABCテレビのワイド・ワールド・オブ・スポーツで報道されるほどの参加者を集め、人数は増え続けている。ここ数年は5万人ほどの選手たちが、決勝大会進出の1500のキップの1枚をめぐって数多くの予選を戦っている。参加者はアメリカやカナダの各州をはじめ、世界約50カ国から集まってくる。
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