
1793年、イギリス人航海士ジョージ・バンクーバーがオアフ島風下側のワイアナエ・コーストに錨を下したときは、漁師の小屋がいくつかまばらに立っているだけの、荒れ地が広がっていた。1795年にカメハメハ大王が攻め入ってくると、オアフのほかの地域を追われた人々がここへ逃げ込み、人口が増加した。
ワイアナエ・コーストは、今も島のほかの地域とは別世界だ。観光客はほとんどおらず、土産物店もなければ観光バスも走っていない。昔から開発を拒んできたこの地域は、よそ者を受け入れたがらないといわれている。今では暴行や路上強盗はほとんど見られないが、車上荒らしやキャンプ場での盗難は起こっている。
ファリントン・ハイウェイFarrington Hwy(93号線)は白砂の海岸沿いを走っており、ところどころとても魅力的なビーチがある。ほとんどのビーチは冬になると泳ぐには危険だが、オアフのほかの場所と比べてもかなり挑戦しがいのあるサーフィン・スポットとなるところもある。沿岸の町はどれも平凡だが、ワイアナエ山脈に入り込む崖や渓谷は美しい。
ハイウェイが途切れたところから、手つかずの自然が残る1マイル(1.6km)の浜を散歩して、景色のいいカエナ・ポイントまで自然の中をハイキングしよう。
カヘ・ポイント北の砂浜のビーチ、ハワイアン・エレクトリック・ビーチ・パークHawaiian Electric Beach Park(別名トラックスTracks)は、夏は穏やかな水泳スポットで、冬はサーファーが訪れる。ここへ行くには、発電所を過ぎて最初のわき道へ入り、廃線となった線路沿いに走っていく。
ワイアナエ・コースト最大の町ナナクリは、ハワイアン・ホームステッドHawaiian Homesteads(米政府がハワイ先住民を一定の地域に入植させたプログラム)の入植地で、オアフではハワイ先住民の人口が最も多い町の一つだ。スーパーマーケット、郡庁舎、銀行、ファストフード店もある。
広々とした砂浜のビーチ・パークがあるナナクリは、海が穏やかな夏になると、水泳、シュノーケリング、ダイビングを楽しむ人々が集まってくる。冬は波が高いため、リップカレントがや危険なショアブレークが発生する。このビーチ・パークには、遊び場やグラウンドがあり、トイレやシャワーなどの設備が整っているほかに、キャンプ場も備えている。ここへ行くには、ナナクリ通りNanakuli Aveの信号のところで左折しよう。
マイリには、道路沿いに長く延びた芝地の公園があり、道の反対側は、どこまでも続く白砂のビーチが広がっている。ワイアナエ・コーストのほかの場所と同じく、海は冬になると荒れることが多いが、夏には穏やかで水泳を楽しめる。公園には、ライフガード・ステーション、遊び場、各種設備が揃っており、ココナツの木が木陰を作っている。
ワイアナエ・コーストで2番目に大きい町ワイアナエには、ビーチ・パーク、防波堤で守られた港、市役所の分室、警察署、スーパーマーケット、ファストフード店がある。
カネイリオ・ポイントKane‘ilio Pointと長い防波堤に守られたポカイ湾ビーチ・パークPoka‘i Bay Beach Parkは、一年を通してワイアナエ・コーストで最も穏やかで、水泳を楽しめる。湾内に大きな波が入ってくることはほとんどないし、砂地の海底は傾斜が緩やかなので、家族連れに人気のスポットだ。防波堤の近くでは、岩の周りに魚が集まってきていて、シュノーケリングにぴったり。夕方近くなると、地元のカヌー・クラブが練習する姿も見られる。ビーチ・パーク内には、シャワー、トイレ、ピクニック・テーブルがあり、ライフガードは毎日勤務している。
湾の南に延びたカネイリオ・ポイントには、クイリオロア・ヘイアウKu‘ilioloa Heiauがある。この石造神殿は第二次世界大戦中に一部軍に破壊されたが、地元の環境保護活動家たちによって再建された。ここへ行くには、ワイアナエの郵便局のすぐ北にある信号の所で、ルアルアエイ・ホームステッド・ロードLualualei Homestead Rdへ入り、海のほうへ向かおう。
マカハとは「残忍な」という意味で、昔この谷は、崖沿いで待ち伏せして旅人を襲う追いはぎが出ることで悪名高かった。現在のマカハといえば、世界クラスのサーフィン・スポット、ゴルフコース、コンドミニアム、オアフで最も見事に修復されたヘイアウで有名だ。
853エーカー(341.2ha)の面積を誇る開発の手の及んでいない公園。オアフ島最西端のカエナ・ポイントを囲むように細長く延びた沿岸公園となっている。1940年代中頃までは、オアフ鉄道O‘ahu Railroadがホノルルからここまで北上し、岬を回ってノース・ショアのハレイワまで乗客を運んでいた。
カネア・ポイントは州立公園であるだけでなく、独特の生態系を持つことから自然保護区にもなっている。岬の上に広がる広大な海岸砂丘は乾燥していて風が強く、ほかでは見つかっていない絶滅危惧種のカエナ・アココKaena akokoなど、珍しい自生植物が生育している。
もっとほかでも見られる植物としては、半分ちぎれてしまったような白い花が咲くビーチ・ナウパカbeach naupaka、青い花のツタ植物パウ・オ・ヒイアカ pau-o-Hiiakaなど。グンバイヒルガオには、寄生植物のカウナオアkaunaoaが絡み付いていることもある。
カエナ・ポイントで見ることができる海鳥は、ミズナギドリ、カツオドリ、頭頂が灰色で体が濃い茶色の普通のクロアジサシなど。ビーチ沖ではよくハシナガイルカの群れが泳いでいるし、冬にはザトウクジラの姿も見かける。この保護区には、珍しいコアホウドリも生息しているし、絶滅危惧種のハワイモンクアザラシが時々日光浴している。
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