
トラブルに巻き込まれたときに、現地にある母国の大使館――つまり自分が国籍を持つ国の大使館――がやってくれることと、やってくれないことを知っておくのは大切だ。一般に、旅行者が巻き込まれたトラブルの遠因が旅行者自身の過失にある場合、大使館はいざという時の助けにはあまりなってくれない。ネパールにいるときはネパールの法律に拘束されているのだということをお忘れなく。たとえ現地で罪を犯して刑務所に入れられることになっても、母国の大使館は同情などしてくれない。たとえ、その行為が自国では違法行為にあたらない場合でもだ。
ネパールに駐在する各国大使館当局者はみな、大使館に登録された事柄については力を入れて便宜を図ってくれるから、どこでトレッキングするかを大使館に連絡し、帰ったらその旨を報告しておこう。KEEP(カトマンズ環境教育プロジェクト)の事務所とヒマラヤ・レスキュー協会Himalayan Rescue Associationにほとんどの国の大使館の登録書類が備え付けられているので、簡単に連絡できる。
本当に緊急の場合には、大使館も何らかの支援をしてくれる。しかしそれは、ほかに助けを求める手段がなくなった場合だけだ。たとえば、急に帰国しなければならなくなっても、大使館が帰国のための無料チケットを用意してくれるなどということは、まずあり得ない。大使館は旅行者自身が保険に入っていると思うはずだ。もしお金も書類も全部盗まれてしまったら、新しいパスポートの発給を手配してくれるだろうが、次の目的地までのお金を貸してくれることなど問題外だ。
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