
シンバルのすさまじい音、タントラ密教の太鼓を打つ音、チベット人のささやく話し声は、ゴンパgompa(チベット僧院)を訪れた人を感動に満ちた体験に誘う。また、僧院のデザインや装飾や象徴が驚くほど統一されていることにすぐに気づかされるだろう。
すべてのゴンパは、見事な壁画やタンカthangka(木綿に描かれ、枠に入れ紋織りにして飾る)で飾られている。題材は、たいてい瞑想している女神か、偉大なるかつてのラマ(ラマ教の生き仏)、あるいは儀式的な曼荼羅(宇宙の力を表し瞑想を助ける)だ。僧院に入るとよく見られるのが4人の守護神と輪廻を描いたきわめて複雑で象徴的な図柄の壁画だ。この図柄は、永遠に続く生や死、生まれ変りの願望により人間はつながっているというブッダの道に関する洞察を表している。これらの伝統芸術品には厳格な決まり事があり、独創性や特性、個人的な表現を超えた秩序と調和、宗教性が重んじられている。
象徴主義は僧院のいたるところに行き渡っており、マニ車はたくさんの仏教徒であふれ、マニ車を回すたびに“真言を唱えた”ことになる。経文旗は、どれも同じ戒めを説き、5色の基本的な色で印刷されている。僧院の屋根の上にある“法輪Wheel of Law”のどちらかの端に2匹の鹿の像があるのに気づくだろう。それはサールナートの鹿園でブッダが最初に説教を説いた情景を表している。
修道僧の座布団の横列を通り過ぎると、水の入った7つの器、バターのランプ、穀物と果物の供え物で飾られた祭壇のある大きな修道の祈祷堂にたどりつく。ここには、ダライ・ラマの絵や、このチベット仏教の僧院の派閥に属するほかのラマの絵とともに、過去・現在・未来のブッダの主要な彫像がある。荒々しい守護神が、たいてい礼拝堂のわきに置かれ、チベット語の写本が壁を埋めつくしている。
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