タイの島とビーチ

基本的な食材&特産物

タイ料理は飛び上がるほどに辛く、大量のココナツミルクを使う、そんな評判が世界に広く伝わっている。だが、レッドカレーとグリーンカレーだけがタイ料理ではないのだ。
ほんの少し冒険する気になれば、色鮮やかで香り高く、食感の喜びにも満ちた、豊かな食の世界へと誘われるはず。ここでは旅先で出会う、ごく一般的な美味を紹介しよう。


米(カオ)は主食として毎食のように食べられる。タイ語で 「食べる」という語は「キン・カーオ」。文字どおり「米を食べる」という意味である。

白米を炊いた普通のご飯(カオ・ジャーオ)が、お碗のご飯を皿に伏せて山に盛られ、たいていどんな料理にも付いてくる。同じくらいひんぱんにお目にかかるのが、カオニアオ(もち米)。香りがよく、粘りの強い米で、ひと固まりになったこのご飯が揚げたチキンといっしょに出てきたり、あるいはココナツミルクと調理されてお米のデザートになったりする。もち米の一種にはカオニァオ・ダムという黒紫色の米もある。

よくある米の食べ方ではもう一つ、野菜やエビ、鶏といっしょに炒めた焼飯カオパットもある。

麺類
タイの米麺クイティオは種類が多く、いろいろな形と太さのものがある。幅のある平麺センレックは、パッタイ(厚揚げ、卵、もやし、ピーナツの入ったタイ風の焼きそば)などの焼きそば、そして汁麺にも使われる。センヤイはさらに幅広の麺で、濃いソースに合わせて調理されるのが一般的だ。センミーはヨーロッパのスパゲティ、バーミセリに似た細い麺である。麺類の料理には2種類ある。パッタイのように炒めたものと、クイティオ・ナーム(鶏がら、またはビーフのスープでコリアンダーの葉が添えられる)のように汁麺にし、唐辛子や他の薬味を入れ、風味づけして食べるものだ。

タイ南部にはさらに別の米麺、カノムチーンがある。普通スパイスのきいた魚のカレーをかけ、漬物の野菜と生野菜が添えられて出てくる。小麦から作った黄色い麺はバミーで、主に汁麺になる。同じ小麦の粉はキアオ(魚介類や野菜を包んだワンタン)の皮にも使われている。タイの麺の究極はウンセン。あの「エイリアン」の怪物が分泌したみたいな半透明の緑豆春雨で、土鍋料理や、風味が強くスパイスのきいた豚のひき肉入りサラダ、ヤム・ウンセンに使われる。

カレー
多くの人にとってはケーン(カレー)こそタイ料理の決定版である。タイのカレーはどれもカレーペースト(クルアン・ケーン)を基本に調理される。このカレーペーストはいろいろな材料をすり鉢ですりつぶして作る。材料は粉に挽いた唐辛子、コリアンダー・シード、クミン・シード、塩、コショウ、ガランガ(ショウガ科の香辛料)、レモングラス、カフィアライム(こぶみかん)の皮、コリアンダーの根、ニンニク、エシャロット、ターメリック、バジルの葉、シュリンプ・ペースト(蝦醤)など。ペーストの種類はどの唐辛子を使うかで決まってくる。グリーンカレー(ケーン・キアオワーン)のペーストは緑色の生の辛い唐辛子を使い、レッドカレー(ケーン・ペット)のペーストは辛みが穏やかな赤い乾燥唐辛子を使う。

タイのカレーはたいていペーストを油で炒め、ベースを作るところから始まる。ココナツミルクはこの段階ではまだ入れない。次に魚醤(ナムプラー)、カフィアライム、バジルの葉、パーム糖を加えて味を整える。レッドカレーの一種でスウィートバジルをたくさん使い、甘く、ドライに仕上げたものはペナンカレー(ケーン・パネーン)として知られている。

サラダ
レタスとキュウリ、トマトのサラダのことはこの際、忘れよう。タイのサラダはすさまじく、火を吹くほどにとてもホットな料理である。材料は唐辛子、レモングラス、熟す前の青いマンゴとパパイヤ、コリアンダー、ミント、ライムの果汁、そして牛肉、シーフード。一般にヤムと呼ばれるこのサラダは、口の中が燃え上がる辛さだが、魚醤、ライムの果汁、砂糖のドレッシングであえられていて、とてもおいしい。ファラン(西洋人)向けのメニューでは「ホット&サワー」(辛くてすっぱい)サラダと呼ばれていたりする。タイの人々は特に激辛のヤムを好む。だが、タイの唐辛子の荒々しさに慣れていないとあの辛さは少し厳しいかもしれない。またソムタムという、もともとは北東部の地方料理で、今ではタイのどこでも食べられているサラダもある。これは青いパパイヤ、ライム、唐辛子、トマト、カニかエビをすりつぶしたものが入ったサラダだ。ひき肉を使った、独特のスパイシーなラープも試してほしい。

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