
タイの人々は大のスナック好きで、一日のうち特に食事の時間が決まってもいなければ、食事ごとに食べ物の種類が決まっているわけでもない。グリーンカレーは夕食にも食べるし、同様に朝食に食べてもいい。軽めの食事を好む人は、朝食には中国式のコーヒーハウスへと出かけ、蒸したカノム(タイのスイーツ)か中華風の菓子パンがついた、コーヒーか紅茶を飲む。夜は家で、床に座って食事するのが普通だ。特別な機会には大家族がそろって自分たちの共同体の宴のためにレストランへと出かける。タイにはファラン(西洋人)が多く、昼と夜の食事時にはたいていのレストランが客でいっぱいになる。
レストランに何時に入ろうと、料理はすばやく調理されてテーブルに出てくる。地元の人たちはいろいろな料理を何皿も注文してはテーブルの中央に並べ、好きな料理をてんでに取って食べる。もし箸が出されなかったとしても頼まないこと。箸は中華料理店と日本料理店専用のものだ。それ以外の店ではフォークとスプーンが出てくる。ねばねばしたもち米のご飯は通常、右手の指を使って食べる。もう一方の手は、個人的な洗浄のために用いる手である。
タイの人と食事を共にするときは、同席者が食べ始めるまで待たなければならない。最初に口にするのはスプーンですくったご飯。これには食事の米が最も大切な部分だということを確認する意味がある。急いで食べることはよくないマナーだとされていて、タイの人たちはゆっくり食事することを好む。だから料理は、その頃には熱いというより生温かくなっていたりする。大皿から自分の皿に取るときは、一度にたくさん、スプーンに数杯以上は取らないこと。そして自分の取り皿を大皿の方までもっていく。逆にはしないように。
頼まなくても、招待者はあなたの皿にどんどんお代わりをよそってくれようとするだろう。だが、気にすることはない。取り皿にも、中央の大皿にも、料理を残すのがマナーだ。そうでないと「十分ごちそうになっていない」とのメッセージを招待者に送ることになる。食事の途中、誰かに質問されるかもしれない。「アロイ・マイ?(おいしいですか?)」。正しい答えは「アロイ!(おいしい!)」。こうして、みんなが面目を失うことなく食事を終えることができる。
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