タイの島とビーチ

植物

1960年代、タイは国土の53%が森林だった。しかしその数字は現在22%近くまで落ちこみ、さらに下降を続けている。木材の伐採は1989年に法律で禁止された。しかし不法な伐採、農地の拡大によって、森林はさらに侵食されつつある。1985年に打ち出された政府の「国家森林政策」では国土の40%を森林として保つことが目標とされたが、目標達成には長い時間がかかりそうだ。

ほかの熱帯アジア地域同様、タイ固有の植物のほとんどは、モンスーン林(乾季が3カ月かそれ以上)か多雨林(乾季が3カ月未満)に属している。モンスーン林はそのほとんどが落葉樹だが、タイの森林の約4分の1がこのモンスーン林で、主として北部に広がっている。一方、タイの森林のおよそ半分を占めるのが多雨林で、こちらは主に南部に広がり、ほとんどの樹木が常緑樹だ。多雨林に生育しているのは、チーク、パンヤの木kapok、タルンtaluang、アジアシタンAsian rosewoodのような硬木、そびえ立つフタバガキ(巨大な板根でそれとわかる)、きわめて多くの種類の竹(厳密には草本だが)などだ。多雨林の樹木には多くの着生植物(他の植物に寄生して生きる植物)がからまりついている。ブドウ、各種のつる植物、しめころしイチジクの類、そしてタイの国花であるデンドロビウム・ポンパドゥールDendrobium pompadourを含む何百という種類のランなどだ。

南部の森林の中には、世界最大(直径80cmに達する)の珍しい花、ラフレシア・ケリー・メイジャーRafflesia kerrii Meijerが自生しているところもあり、観光客はスラーターニーSurat Thaniに近いカオ・ソック国立公園Khao Sok National Parkでその花を目にすることができる。ジャングルには、ドリアン、マンゴー、ホトウ(蒲桃)、カシュー、ランブータンなどのトロピカルフルーツの木が数多く生育している。タイにはまた塩水に強いマングローブの木が75種近くあり、これも世界最高の数字だ。タイでは果物や野菜だけでなく、ゴムの木や竹、ヤシの木(ココナツも葉も利用できる)も栽培されている。さらに2万7000種類の顕花植物があると推定されている。

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